世界遺産に登録されているオルト・ボタニコは、1545年イタリ
ア・パドヴァに開園した世界最古の植物園です。文豪ゲーテも訪れ
「見知らぬ草木の間を逍遥することは愉快でもあり、有益でもあ
る。」と『イタリア紀行』(相良守峯訳 岩波文庫)に書き残してい
ることでも有名です。
数百年の年を経た今、ライフワークとしてモノクロームで花を撮り
続けている写真家・奥脇孝一が、この植物園を撮影しました。そこ
に流れる悠久の時間、動かぬ植物が持つ生命力の気配を濃密に捉え
た端正なモノクローム作品20点を展示いたします。写真の正統で
ある、ゼラチンシルバープリント(銀塩写真)ならではの奥深い表
現力と精緻なプリントワークをじっくりとご覧ください。
濃淡グリーンの布を使った斬新な会場構成で、1枚1枚、丁寧に手
焼きした美しい20作品を、緑の木々の間を逍遥するようにお楽し
みいただけます。
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