本田かな写真展「狼と桜」 2010年3月13日[土]〜4月18日[日]

西行の桜、秀吉の桜、軍国の桜・・・。桜は古来より日本人の心を捉え、美意識の形成に深く関わってきました。そして今も、聖と俗、繁栄と死、相反するさまざまな想いを担いながら、特別な存在であり続ける。写真家・本田かなが創造したのは、現代の美意識としての桜。獲物を探す狼のようにうろついて探し集めた美の断片を、細い短冊状に切ってタテヨコに編むという、彼女独自の手法で作品に仕上げました。満開の桜に編みこまれた要素により、重層的に浮かび上がる新しい美の世界。微妙なズレやゆがみが生み出す、夢と現実のはざまの不思議なイメージをご覧ください。