キッチンの片隅で忘れられたタマネギから、ゴミとして捨てられたサツマイモの切れ端から、ふと気がつくと新しい命が芽生えている。写真家・升本真理子がそこに見たのは、ささやかだけどたくましい再生のドラマ。生命はどんな過酷な状況にあっても、明日に向かってひたすらに生き抜いていく。このように永遠につづく命の営みは、尊く美しい。芽生え、それはくじけそうになる私たちを励ましてくれる希望の歌でもあるのだ。
3.11から1年。神戸から東北へ、『SPROUT萌芽』に込められた思いが届くよう祈りを込めて・・・。